foto1
foto1
foto1
foto1
foto1
お問合わせ
labo@pan-records.com
Pan Records

戦前ブルース音源研究所

Pre War Blues Laboratories

 

ギター弦のテンションを上げずに 同じ音程に調弦するためにはカポタスト
という道具を2フレットに装着する方法もあります。


しかし、1920年代は14フレットジョイントのギターは出現しておらず12フレットジョイントです。


(ギターのネックとボディが接合しているポイントのことです)オクターブの音を
演奏するには開放の0から12フレット高い部分を弾かなくてはいけません。


12ジョイントのギターに2カポでこの演奏は困難ですし、そもそも14フレット以上の音程は
ギターによっては音程が狂ってしまう構造となっておりました。

(ブリッジはフラットでありオクターブピッチは合いませんので徐々に音程は狂います)


上記の様な奏法上の条件も考慮すると E のキーでは演奏が困難な条件が増えるだけです。



そして、回転のワウフラッターの事実からすると 演奏時間が更に30秒、
1分と長かったら回転数は更に落ちてしまい、結果78rpmで再生したならば
音程は半音も高くなり速度は更に高速になったことでしょう。




その他にも この演奏の10ヶ月前に録音された I DONE TOLD YOUという演奏は
同じフレーズの演奏であり奏法上は同じ運指でありますが、こちらは 半音近く低い Eb での演奏となっております。


兄弟のジェイムス・ジョンソンとのギター2本でのセッションです。

1フレットにカポ または 全体を2人とも半音高いチューニングをしなくてはなりません。


ありえません! こちらも半音のハヤマワシだと推測されます。


これらの事から 実際の演奏のキーは両曲とも D の演奏であったのではないででしょうか?


よってPlaying With The Stringsは 1音の高いハヤマワシ演奏を80年間聴いて来たことになります。


私の聴き取りでは 
約58セントほど高くなってゆきますので回転に変換すると2.65rpm程の誤差です。


もしも Eの演奏であったとしても78回転で回り始めていた
テーブルは録音中に75.35回転まで減速しております。



ロニーの得意なドロップDチューニングでDのカポなしでの演奏であったと仮定しますと、
回転は更に初めから9回転ほど遅く回っておりました。


私の計算では 68.9rpmで回り始めて66.26rpmに減速しながらの録音であったことになります。

1920年代の演奏に感動した私は ロニーの1960年代の演奏との印象が
あまりに違うので別人だと思っていました。


誰かがロニー・ジョンソンに成りすましているのだと勘ぐっておりました。

1920年代の演奏がハヤマワシであり、その演奏を適正と思われる速度で再生した時に、
見事なまでのタイム感、ブルースが姿を見せるのです。

簡易修正音源ですが再生速度を68rpmで再生し、演奏キーは D となっております。

 ではお楽しみ下さい。




 
*(動画の最後に少しだけ78rpmで再生したものを入れていますが、テロップのキー表示がDとなっていますが、Eの間違いです。)



この録音の1週間前にOkehは同じくここメンフィスで一人のブルースマンをレコーディングしました。

ミシシッピー・ジョン・ハートです。

おそらく同じ録音機材だったと思われます。
事実、同じ様な回転誤差が発生しています。

以前アップしたものですが、こちらも合わせてお聴き下さい。

 




Copyright © 2019 戦前ブルース音源研究所 Rights Reserved.