foto1
foto1
foto1
foto1
foto1
お問合わせ
labo@pan-records.com
Pan Records

戦前ブルース音源研究所

Pre War Blues Laboratories

録音回転数の実態に迫る- Ⅲ  半音マジック



 Art の 両テイク音源を録音回転数と仮定出来る回転へ仮修正をして聴覚的な検証を行います。
まずは、72rpmまで回転を落とします。

するとどうでしょう・・・ Part-1 Take-2の方はオソマワシの印象が現れます。
Part-2の方は、まぁ何とかという印象です。

そこで、実際にArtの再生音程を聴き取ってみます。

**************************************************************************

Part-1 take-2の方は 30cほどマイナスすると キーになります。
 Cのキーより30c高いと言う事です。
Part-2の方は、40c程度プラスでC#のキー、逆に60cマイナスすれば Part-1 take-2と同じ C のキーです。

この2テイクは ギターの音程誤差が 約30c (1/3半音)もあるのです。

連続した録音であったはずですので、ギターのチューニングが30cもずれることは考えにくいです。
ギターの音質、フィーリング、そして演奏フレーズまで含め、キーを変えての演奏ではないと判断。

とすれば、この30c程度の音程誤差は、カッティングマシンの録音速度を変えたと言う事になります。
先の検証で、Art音源はどちらも 1.5rpm遅い再生音である可能性がありました。


実は、Blind Blake のグラフトン録音の統計では " 73.5rpm "の回転速度が非常に多い統計があります。
ギターのチューニングを正しいと仮定すれば次の様になります。


Part-1 take-2    78rpm - 1.5rpm - 1.5rpm(33c) = " 75rpm "
Part-2            78rpm - 1.5rpm - 3rpm (66c) = " 73.5rpm "  



どちらも C のキーの演奏で チューニングはキーにピッタリの演奏が蘇って来ます。

グラフトンのエンジニアは、テイク違いで 1.5rpm分 録音回転速度を変更した事になります。
そして、この回転速度可変率は科学的な根拠としてとても簡単で正確な数値である事が判ってます。

この テイク違いの同タイトル楽曲は、安易に同じ再生速度では本当の演奏が蘇らないと言う事です。
同じ様な検証を全ての楽曲で行う必要があります。


その他の Blind Blake の楽曲に関しては、SP盤を多数所有している為"78rpm" 再生音までの検証を
省く事が出来ます。


但し、SP盤を所有していない曲、またはその他多くのミュージシャンに関しては同様の検証作業が必要
となり、真相解明は長い道程となります。


【重要なお知らせ】 この度 Rope Stretchin' Blues のSP盤78rpm再生音源をご提供頂けました(2013-1)
その結果 またまた 悩ませる事実が判明。 

Art 音源が 78rpmである事を確認、これにより訂正があります。

Part-1 take-2  78rpm  - 1.5rpm(33c) = " 76.5rpm "
Part-2            78rpm - 3rpm (66c) = " 75rpm "  


チューニングが正しかったとすると、この様な考察になります。 
(但し音源はCDでの提供の為実際の確認作業は未だ出来ておりません)


再度 Artの音源と 所有するSP盤を 比較しました

Vol,7 Early Morning Blues    playback speed is 76.446rpm -34.2c
Vol,5 Sea Board Stomp        playback speed is 76.4rpm  -35.2c  ここは間違いありませんでした。

Art音源は、76.5rpmや78rpm、更には75rpmまでもが ごちゃ混ぜであるようです。

Rope Stretchin' Blues に限っては、P-vine等のCD音源は、79.5rpm程度の再生音を提供している事実が
判明してしまいました。


*****************************************************************************
世界のSPコレクターのトップに君臨するジョン・テフテラー氏が、世界中の戦前ブルース・ジャズ、ファンに
贈る アートワーク・ブルース・カレンダー 付属CDに収録する貴重な ”SP再生音源” を 何故78rpmでの



再生音源ではない楽曲を収録しているのでしょう?
リマスターの担当者は、次の様に語っているらしい。

パラマウントは、当初76.5rpmの録音で 1928以降は78rpmであった。
再生速度を担当者の判断で勝手に78rpm以外に修正をしていた事実を追求された為、口から出た言い訳
とも取れます・・・・

しかし

ここに、私達が半音マジック(Half Step Magic)と呼ぶ、1920年当時のエンジニア(音楽業界)の
トリックがあるのです。


78rpm再生すると キーより30c程度高い音程が多い。
78rpm再生すると キーにほとんどピッタリの音程も多い。


この2つだけを見ると 30c高い音程を修正するには 1.5rpmマイナス 76.5rpm での録音であっただろう。
その後 キーにピッタリの音源は 78rpmで間違いないであろう・・・となります。

・・・・・この浅い考察が、1.5rpmマイナス修正するという結果になっているようです。


(カレンダーCDには 78rpm のままの音源や 76.5rpm以外に75rpmなどへの修正音源も含まれております)
そして興味深いのは、音程に関係なく再生回転を 下げて 収録する事実が1960年代よりあると言う事です。


(実際のSPレコードの再生音と違う曲もあると言う事です)


********************************************************************************
Paramount Grafton 録音(Blind Blakeが参加した楽曲)の統計を含む推測から・・・
実際には 30c高い音程は 132cマイナスの " 72rpm "  であった可能性が非常に高いです。

キーにピッタリの音程は、99.09cマイナスの " 73.5rpm " であった可能性があるのです。

また 今回の様にキーに届かない音程 30c~20c 程度 キーより低い楽曲も非常に多いですが
それを安易に近いキーに持ち上げる修正をすれば、ハヤマワシはさらに加速しスーパーハヤマワシとなる。
********************************************************************************



【Half Step Magic / 半音マジック】

録音時に " 73.5rpm " でターンテーブルを回す。

ユーザー(リスナー)の、再生機は " 78rpm " で 再生をする。
78rpm  - 73.5rpm  =  4.5rpm   
1rpm = 22.019c
4.5rpm x 22.019c = 99.09c 

78rpmで再生をすると ほぼ半音高い再生音に聴こえるという " トリック " なのです。


これを私達は " Half Step Magic半音マジック と呼びます。


******************************************************************************

半音マジックは、エンジニアの常套手段であり、" B " の演奏は " Bb " であった可能性がある。

もっというと、" C " の演奏音源は " B " のチューニング(半音ロー)にした演奏であり、
半音マジックの効果を考慮していたケースもあったと思います。


まだまだ 検証は必要ですが録音スタジオには半音ローのピアノさえあった可能性さえ疑いたくなるのです。
この半音マジックはレコーディングの場面では、戦後まで継続します。


音楽ジャンルは、ブルースに限りません。


ジャズピアニストの バド・パウエル1947年初録音は以前の研究所検証により、同じ様に半音マジックが
かかった再生音であるという 推測をしています。

戦前ブルース音源研究所リリース 「Arthur Blind Blake True Revolution」 収録の 18~20曲目を
ご覧下さい。

 18曲目の " Too Tight Blues " 衝撃的な臨場感に 歓喜したファンは多かったです。
これが 半音マジックのトリックを修正した唄声です。


この様な検証を複数の機関、団体、個人が行い、統計を取って行けば、真実は必ず見えてくると思います。
SP原盤やメタルマザーを所有している楽曲については、さらに情報としてTP(Trace Pitch 理論)データーを
加味して録音回転速度の解明に繋げています。


Blind Blakeのグラフトン録音楽曲の解明 また一曲を完了しました。 

検証音源は、研究所ログイン会員として下のクリックで聴覚検証にご参加頂けるようになっております。


 【 Rope Stretchin' Blues 】
 Part_1 take-2  & Part_2   True Revolution sample → 
*************************************************************************************
そして、皆さんこのグラフトン録音・・・ L-400番台は チャーリー・パットン、ウィリー・ブラウン、サン・ハウス

幻のデルタセッションですよ! 

78rpm再生の信憑性すら怪しいかも知れないです・・・ 
 
しかし、この検証はいずれそれらの真実へ繋がります。




本当にブルースだけが このマジックに掛かっているのだろうか・・・・・ 


そして マジック は One Step Magic を
含むミステリーなのです。


 
 Half Step Magic  の 話・・・・・ でした。



*追記 : 半音マジックは 決して語られることのない常套手段であったと思います。
あなたが聴いているキーにあっている演奏も ハヤマワシ かもしれません。




                               戻る →                                           Hastings Street 検証へ →
 


Copyright © 2018 戦前ブルース音源研究所 Rights Reserved.