foto1
foto1
foto1
foto1
foto1
お問合わせ
labo@pan-records.com
戦前ブルース音源研究所

戦前ブルース音源研究所

Pre War Blues Laboratories


【Oscar Schmidt - Stella Guitar】

  
Oscar Schmidt には、多くのブランドがありました。

自社ブランドのStella、La Scale、OMEブランドで有名なGaliano,First Hawaiian Conservatory,数えればきりがないです。

ギターだけでなくマンドリンやバンジョー、その他にもたくさんの楽器を生産していました。

特にParlor Guitarとして多く生産していたモデルは、コンサートサイズと呼ばれるギターです。

少し大きなグランド・コンサートサイズ、12弦ギターはボディの大きいグランド・コンサートサイズに採用しました。


OSの生産したギターのすべてを知るには、まだまだ無知であると思いますが徐々に
解ってきた世界認識を含めてOSの特徴を記してみます。


OSのパーラーギターの特徴はいくつかあります。
一つはボディの形です、特にLower boutと呼ぶ下の幅が13と1/2インチと他社に比べて広いです。


 fig-1   fig-2

スケールは25インチが多く生産されてます。


もちろんグランドコンサートやもっと小さいサイズもありますが、
OSと判り易いブランドのコンサートサイズは25スケールがほとんどです。


しかし、ブリッジが上記写真の様に接着ではなくティルピースという可変式ブリッジにおいては
スケールの計測は所有者によって異なる情報をもたらすケースが多いです。

 そして左の写真のブリッジの形がステラブリッジと呼ばれる変形ピラミッド・ブリッジです。

右側の写真のブリッジはリーガルタイプとも呼ぶことがありますが多くのメーカーで採用しておりました。

ポジションマークの位置は、3-5-7-9ではなく 3-5-7-10という様に10フレットに付いているのも傾向として多いことが確認されてます。

最も決定的なのはスクエアーカット・カーフィングのライニングです、ライニングの切削は四角であり上下もしくは一方(トップ側)が
スクエアーライニングを採用している場合が多く、他社には見られない特徴です。 

実際にギターを展開した写真でご確認下さい。

下の写真fig-4をご参照頂くと、サイド板とトップ板との接合ライニングの切削が四角にカットされているのが確認できましょう。

ブレーシングは fig-3 ,fig-4の通り、トップもバックも ラダーブレーシングがほとんどです。 

(サンプル展開写真はGALIANO-OS made)
fig-3   fig-4
更には私達が ステラカーブと呼んでいる、ボディの厚みがLower側で狭くなっているのもOSの特徴と考えて良いです。

デカルコマニア転写のペイント柄も特徴的なデザインを採用しており、
サウンドホール周囲のフラワーなどもOSの個性的なデザインとなってます。


ネックのフレットボード材にはエボニー(黒檀)の採用もありますが、
エボニーに見せる為に単に黒いペイントが施されたフレットボードも多く存在します。

高級モデルには黒檀にツリーオブライフというインレイを施したモノもありますが、
逆にラーソンのインレイに似せただけのペイント物もあります。

1920年後半になりますと、マザーオブトイレットシートと呼んでいるセルロイド樹脂のネック(フレットボード)が
採用されてポジションマークにOSの特徴的デザインが刻印されました。

バインディングには同じくセルロイドの単色ホワイトやブラックがあります、
パーフリングには高級なアバロンなどのインレイを施したモデルは少なく、
寄木細工パーフィリングやグリッター(樹脂)が多いと思います。

下の写真のパーフリング装飾もマザーオブパールなどではなくグリッターです。

       (fig-5)
ヘッドの形にもいくつかの特徴があります、(fig-5)の様にトップ側に開いて行く切削で
角を丸く処理していないヘッド、そしてスロテッドの長丸切削の位置からヘッドの上部(端)までが
幾分長いのも特徴でしょう。ヘッドストックの形状はこの他にもいくつかの特徴的な形があります。

更に傾向としてチューニングマシンの取り付け向きにも注目するべきです。
ギア軸に対してペグ(ボタン)がネック側(手前)にセットされている事が多いです。

現存するギターからもその統計は確認出来ますし当時のOSのカタログからも確認できます。
ちなみにブラインド・ブレイクが写真で持っているギターのペグの向きは逆です。


(fig-6)
もちろんサウンドホール内部 バック板に張られているラベルもメーカーを特定するものですし、
更にはそのラベルの種類で製造時期の特定もある程度絞れてきます。


このようにステララベルが貼られているとギターの価値が上がる為に
ラベルを貼りかえる贋作も流通しておりますし、贋作の生産も近年製作されていた事実も確認しております。


 意図的な贋作でなくともリペアーなどでネックが付け替えられたギターやブリッジが
幾度も交換された形跡があるギター、または 後々フレットボードに高級なインレイの装飾を施した
ギターなどが混在しているために、判断基準は難しくなっています。


ただし、いくつかの複数の特徴を持ち合わせていればOSであるという判断は可能だと思います。
未だに解明されていないのが、トップのブレーシングに押されている刻印のシリアル番号と思われる数字です。
 それが年代を表す数字であるのか?

生産数を示すシリアル番号であるのか?は、私には勉強不足の為に特定できません。 
今後の研究の成果が期待されます。




注意:シアーズ&ローバックというアメリカの通信販売カタログ会社に記載のギター
(1914年以降はスーパートーンとブランド名を統一)は、
ハーモニーがその多くを製造しており、
高級仕上げのギターはステラ(オスカーシュミット)が製造していたとの近年まで定説がありました。


しかし、現在ヴィンテージギターコレクター(研究者)の間では、
間違いであり行き過ぎたステラ信仰による誤説となっております。

1920s年代スーパートーンブランドのギターは、ハーモニー(傘下会社)とケイが主に納品しておりました。
24スケールは主にハーモニーが作り、24-1/4スケールはケイが作っていたと考えられてます。


もちろんそれぞれに仕上げのグレード違いがありますので、
どちらかが高品質のギターを担当という棲み分けではありません。
10フレットにドットがあるからステラであるという判断は間違った判断となります。
実際にギターの詳細を測定し
統計をとると判断は絞れてくると思います。

フレットピッチ理論は、判断の有力な基準の一つです。




Facebook - 研究所ページ        Aki Blake Kikuchi のブログ

       

研究所のfacebookではタイムリーな交流や投稿があります
       
  
 Aki BlakeブログにはHPに掲載していない検証記録など悪戦苦闘する記録も満載

         


Copyright © 2020 戦前ブルース音源研究所 Rights Reserved.